プカプカ - 西岡恭蔵と大塚まさじ
今日は,プカプカ.今までここで取り上げた歌の中ではこれが一番知られているかもしれない.西岡恭蔵の作詞作曲で,60年代末の3人バンド「ザ・ディラン」で最初に歌われたのではないかと思う.
私が初めてこの歌を聞いた記憶は曖昧だ.テレビドラマの中で,林隆三がピアノの弾き語りで歌っていた記憶があるのだが,それが最初かもしれない.あるいは,西岡恭蔵が抜けたディランII(大塚まさじと永井洋)のラスト・アルバム「時は過ぎて」を買ったときだった気もする.いずれにしても,プカプカをよく聞くようになったのはディランIIもすでに解散してしまった後.大学生になってアルバイトをし,レコードを自分のお金で買えるようになってからだ.解散したディランIIとソロになってからの大塚まさじのアルバムを何枚も入手して聞いていた.
プカプカは,実に多くの歌手や俳優がコピーした.先の林隆三の他にも,Youtubeを見ると,原田芳雄,松田優作,木村充揮,宇崎竜童,泉谷しげる,福山雅治,吉川晃司などの動画が見つかる.でも,やっぱり良いのは西岡恭蔵と大塚まさじ.特に,大塚まさじは4番目の歌詞の次の部分を少し変えて歌う.
あたいの占いがピタリと当たるまで
あんたとあたいの死ぬ時わかるまで
この部分を次のように歌うのだ.
あたいの占いがピタリと当たるまで
あんたとあたいの死ねる時わかるまで
「死ぬ」を「死ねる」と変えているだけだが,当時拗ねるように生きていた私にとってはとても大きな違いだった.
そういえば本当かどうかよくわからないが,この歌のモデルとなった女性はジャス歌手の安田南だったという話がある.安田南もかなりミステリアスな女性だったが,西岡恭蔵も安田南も,もうこの世にはいない..