霞喰人の白日夢

霞を食べて生きていけたら..

ぷらぷらと生きる

ブログを始めてまだ2回めなのに,タイトルを少し変えることにした.【霞食人の夢】から【霞喰人の白日夢】へ.辞書的意味は「食う」も「喰う」もほとんど変わらないらしいのだが,後者のほうが「生きる」とか「生き延びる」というイメージが強くなるような気がするので.また,「夢」だとLotus Eater を連想してしまい,少し美しいというか,自分には美しすぎるように思える.「霞を喰って生きる」なんて訳のわからないことを真面目に言い出す狂人には,「白日夢」のほうがふさわしい.

こんなふうに思ったりもするのも,過ぎ去った一年やこれから来る一年を考える年末・年始だからということなのだろうが,正直にいって,定年後の生活がどのようになるのか,自分でも皆目見当がついていないのだ.10年ぐらい前までは,定年後は息苦しい日本を出て海外のどこか,暖かくてお金がかからず,でも適度に便利なところに住みたいと思っていた.実際に,二十数年前までだったら,一般的な日本人の貯金と年金で,そんなことを夢見ることも非現実的とは言えなかったと思う.まだ,1980年代後半から90年初頭まで続いたバブル時代の残照があったのだ.だが,その後の30年近く,日本では名目GDPはほとんど伸びてなく平均給与も伸びていない.その一方で,海外先進国,途上国での給与はコンスタントに伸びているから,相対的に日本人はどんどん貧しくなり,OECD諸国の中では圧倒的に貧乏になってしまった.自分の実感としても,昔にくらべて海外の物価はずいぶん高くなったと思う.航空券代も,1990年代半ばから後半の頃は格安券なら10万円で南フランス往復ができたが,今なら20万円するだろう.

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今はコロナ禍もあって海外で暮らすなどちょっと考えられないが,この状況が収まったとしても経済的にたぶん無理なのだ.長年思い描いていた夢は諦め,国内で地に足をつけて暮らすしかない.それでも,僕は,もう仕事はせずに,なんとかぷらぷらと生きていきたいのだ.